2026年9月30日
「四十九日を過ぎたら始めるもの、と聞いたのですが」。ご相談で、この言葉を何度も聞きます。焦らなくて大丈夫です。遺品整理を「いつから」始めるかに、決まりはありません。
ただし、話がここで終わらないのが実際のところ。「いつから始めてよいか」には決まりがない一方で、「いつまでに終えるべきか」には、期限のある場合がある。この2つを分けて考えると、自分がどちらの話をしているのかが見えてきます。順に書きます。
法律にも、マナーの決まりにも、「亡くなってから何日後に遺品整理をする」という定めはない。亡くなった翌週に始める方もいれば、数年間そのままにしてから、ようやく手を付ける方もいます。どちらも間違いではない。

気持ちの整理がついていないうちに片付けると、あとで「あれも取っておけばよかった」が残りやすい。迷う物を無理に判断しない仕組みは捨ててはいけないものの記事に書きましたが、そもそも始める時期を遅らせるのも、立派な選択肢です。
それでも目安がほしい方のために、実際によく選ばれる区切りを挙げます。
四十九日の法要のあと。いちばん多い区切りです。親族が集まる機会なので、形見分けの相談を同じ日にできるのが実務的な利点。諸手続きが一段落したあと。死亡直後は役所や金融機関の手続きに追われます。それが落ち着いてから、という順番です。相続の話し合いの前。遺品の中から通帳や権利証を先に見つけておくと、遺産分割の話がスムーズになります。

共通しているのは、どれも「気持ちと段取りの区切り」であって、守るべき締め切りではないことです。
一方で、次に当てはまる方は「いつから」ではなく「いつまで」から逆算してください。
| 状況 | 期限 | 過ぎるとどうなるか |
|---|---|---|
| 故人が賃貸住まい | 退去日(契約による) | 明け渡すまで家賃がかかり続ける |
| 相続放棄を考えている | 相続人になったと知った時から3か月 | 放棄の申し立てができなくなる |
| 故人に事業・不動産収入など | 相続を知った日の翌日から4か月 | 準確定申告の期限を過ぎる |
| 相続税がかかる見込み | 死亡を知った日の翌日から10か月 | 相続税の申告・納付の期限を過ぎる |

注意してほしいのは、相続放棄の3か月です。この期間は、遺品の処分を進めると放棄ができなくなるおそれがあります(民法921条)。放棄を考えている人にとって「早すぎる遺品整理」は、遅すぎるより危ない。詳しくは費用は誰が払うかの記事に書きました。
持ち家で、売却の予定もなく、相続放棄も相続税も関係ない。この場合、遺品整理を遅らせて困ることは、ほとんどありません。

むしろ、時間を味方にできます。衣類や紙類を普段のごみ収集で数か月かけて減らしておけば、業者に頼む量が減って費用も下がる。この段取りは一軒家の費用の記事に書いたとおりです。自分のペースで進めて、大物だけ残ったところで呼んでもらう。実は、これがいちばん安い頼み方だったりします。
日程から逆算するときの目安。自分で粗大ごみに出すなら、大阪市は申込みから収集まで最短3日、混み合う時期はもっと先になります。業者に頼むなら、現地見積りから作業日まで、架け橋の場合は最短で当日から調整できます。量が多い家でも、作業そのものはまとめて片が付きます。

「まだ迷っているけれど、金額だけ知っておきたい」でも構いません。お部屋の写真をLINEで送っていただければ、概算をご案内します。見積りだけ取って、始める時期はゆっくり決める。その使い方で大丈夫です。
無料お見積り・ご相談はこちら / お電話 0120-598-725(9:00〜19:00 年中無休)
出典:民法915条・921条(e-Gov法令検索)、国税庁タックスアンサーNo.2022(準確定申告)・No.4205(相続税の申告期限)、大阪市「粗大ごみ収集の申込みに関すること」(いずれも2026年9月30日に確認)。期限の適用はご事情によって異なります。具体的な判断は弁護士・司法書士・税理士にご相談ください。
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